当店では本日から希少動物の“ヤク”から取った貴重な繊維でオーバーコートを特別価格でお仕立てすることになりました。今まで「テーラー渡辺」では、「三星毛糸」から「キビアック」「ポッサム」「ウィントンウール」と珍しいウール素材をご紹介致しましたが、「ヤク」も非常に珍しい貴重な獣毛なのです。希少な高級獣毛に「カシミヤ」「ビキューナ-」「キビアック」がありますが、その他に高級原毛として「ニュージーランド・メリノウール」や「カルデン・メリノウール」が有名ですね、また希少品種でごくわずかな生産量の為、そのウールの取り扱いメーカーが限定されているエスコリアル、ラムズゴールデンベールなど世界最高品質と呼ばれるウールが存在します。「テーラー渡辺」でも「リード&テーラー「のエスコリアル」や「テーラーロッジ」のラムズゴールデンベールなどを取扱っており隠れたヒット商品となっております。その“ヤク”のオーバーコートが特別価格でシングルオーバーコート\88,000+税、ツイードジャケットは\68,000+税と格安価格でお仕立てをいたします。今回は一色柄ごとに約10m 前後しか仕入れることができなかったので、オーダーメイドのオーバーコートを2着からよくて3着ずつしか御注文を承れません。ご要望のある方はなるべくお早めに御注文なさった方が得策かと存じます。日本国中捜しても現在当店しか取り扱ってはおりません。この貴重な高級獣毛“ヤク”のオーバーコート地でオーダーなさってはいかがでしょうか。 |
"ヤク"はカシミア以上の高級繊維
高級な繊維と言えば「カシミア」を思い浮かべる人が多いかと思いますが、ヤクの毛もカシミアと肩を並べる繊維、いやそれ以上の希少価値のある高級繊維なのです。保温性は抜群で、シワになりにくく摩擦にも強いのでとても丈夫。そして蒸れにくく抜群の着心地なのに加えて、わずかに光沢のあるきめ細かなドレープが特徴。もちろんカシミア以上の肌触り抜群で、軽くて暖かいので高級オーバーコートには最適な素材です。 なぜ高級獣毛か? ヤクはインド、中国、パキスタンなどに生息しているウシの仲間です。最大90p以上にもなる大きな角を持ち、足元まである長く黒い体毛が特徴。生息地は標高4000〜6000mの高山地帯であり、基本的には万年雪のあるような寒い地域の生き物です。黒く長い毛は、体温を少しでも逃がさないために発達。野生種は数千頭にまで数を減らしているとも言われており、国によっては保護の対象となっています。現在、野生種のヤクは異常気候や環境問題で激減しており、現在“数千頭”にしか生息しておらず、一頭のヤクから採れる毛は、わずか300gほどととても少量だからなんです。あんなに大きくて毛がモサモサしているのに、たったの300g!じつは表面を覆っている長い毛は、繊維としては使われません。 使われるのは内側に生えているわずかなうぶの中から選りすぐりの内側のきめ細かい毛だけを使用するので、とても希少価値の高いものなんです。“ヤク”は、世界でも最も柔らかく軽くて暖かい、贅沢な繊維のひとつです。 |
国内有数の織り元「三星毛糸」は、高品質な紳士服地用織物を企画・製造しています. 現在の一般的な織物は、高速織機が使われていますが、「三星毛糸」ではションヘル織機(低速織機)を使い、手織り感覚で仕上げています。たとえばある種の生地で高速織機が1反約50mを1日で織るのに対し、ションヘル織機では4日間かけて丁寧に織り上げる、といった具合です。 ●織機の分類とションヘル織機の特性. 「三星毛糸」は丁寧な製織を支えるのは常に困難に挑戦し正確な仕事をする職人達です。熟練の職人が何度も打ち込み測定・ピッチ測定を繰り返しながら反物を織り上げ、さらに生産部で1反づつ丹念に検査して、織疵、糸切れ、糸抜けなど細かな事故も見逃さずに次の工程へと進めます。良質な素材をもとに、時間と手間を費やして完成した織物はとても風合いが良く、長年着用しても型崩れしません。。「三星毛糸」は巧みな技術を持った最高の織り元会社であります。 |
本日ご紹介するのは,面白い習性を持つ動物の毛を原料にした素材。国内では国内でも優秀な毛織物を織り上げる事で有名なミルである「三星毛糸」から珍品中の珍品を特別価格にてお仕立ていたします。●POSSUM(ポッサム)の毛の最大の特徴は中空繊維。竹のように節のある中空構造と異型断面という、他の天然繊維には見られない構造で非常に軽く温かく、表面は毛皮の雰囲気が強く出ており綺麗な光沢があり、ミンクのような毛足の長いふわっとした手触りのある特性を持った繊維なのです。肌触りは抜群の効果を発揮します。今回はポッサム&ウールの混紡と、以前からある商品で、贅沢にもポッサムにカシミア。そしてアンゴラまでブレンドされた最も贅沢なオーバーコート地です。どちらも数に限りがあるのでご要望の方はなるべくお早めに御注文ください。 |
英語の辞書を引くと「play possum」という言葉があります。直訳すると「フクロネズミを演ずる」。同様の日本語は「タヌキ寝入りをする」。世界の主要な言語に「タヌキ寝入り」や「play possum」のように動物を使って「寝ているふりをする」という意味になる慣用句は他に見当たりません。つまり英語(米語)と日本語だけが同じ発想の慣用表現のある珍しい例です。 珍品とは?それはPOSSUM(ポッサム)という生地です。ポッサムとはニュージーランドなどオセアニアに生息する、夜行性の有袋類に属する草食動物「POSSUM ポッサム」(和名フクロギツネ)。ふさふさとし尻毛を持ち体調は30p〜40pほどのほ乳類です。カンガルーのように妊娠後、子供は約4ヶ月間、母親のお腹にある袋の中に住んでいます。彼らは、天敵から襲われたときなど驚くと死んだふりをする習性があります。身体を硬直させ、目はとろんとして開いた口から下とよだれを垂らすそうです。 |
「KOHA」とは?ニュージーランド先住民のマオリ語で「贈りもの」という意味です。オーストラリアでは、その数も少なくワシントン条約で保護されているポッサムもニュージーランドでは19世紀初めに移入されて以来、7000万匹(1997年)に増加し原生林や野鳥の数まで悪い影響を与えるにいたりました。環境問題専門家も懸念を示すまでに繁殖してしまいニュージーランド政府も1996年に従来の保護政策から被害の回避と有効活用に政策転換しました。そこでPOSSUM(ポッサム)の毛を活用した素晴らしい生地が生み出されたのです。 ●自然環境のためにもPOSSUMを 国際ポッサム協会は、委員長に故ダイアナ妃が就任するなど国際的な組織となりました。協会では就任記念として、イギリスのバーバリ社に故ダイアナ王妃のサイズに合わせてセーターとコートを制作してもらいプレゼントをしようと思いました。準備を全て整えてプレス・コンファレンスの日を待つ間にあの悲惨な事故が起こってしまいました。結局セーターとコートは故王妃に渡すことができませんでした。また、ニュージーランド第35代首相ジム・ボルジャー氏もこのポッサムの毛からできた繊維の愛用者です。ニュージーランドの自然を守るためにも役立つPOSSUM(ポッサム)素材はこのようにセレブ御用達でもあります。 |